2010年12月4日土曜日

Google Android


http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101126/354590/
日本のKDDIから新しく発売されるAndroid端末、IS03。
KDDI始まって以来の予約数、、27万だそうですね。


今年、アメリカではAndroidが首位を獲得しましたが、この理由って何でしょう?
正直、Android機種を使っている人間からすると(私はHTC製のHEROを使用)、バグは多いし、iPhoneと比べるとまだまだユーザビリティは悪いです。
バッテリー寿命、キーボードの使いやすさ、安定性、音楽プレーヤーとしての機能など、ユーザ視点からは、まだまだ軍配はiPhoneに上がりそうです。


私の場合は、使っているキャリア(KDDI America)から出しているスマートフォンはアンドロイドしかなかったことと、物珍しさで買ってみましたが、企業携帯や個人での人気を見ると、やっぱりまだまだiPhoneが人気ですし、iPhoneからAndroidに乗り換えた!ってユーザにはまだ会ったことありません。


Androidが延びた最大の理由の一つは、iPhoneがAT&Tというキャリアだけに限定してしまっているのに対し、Androidは複数のキャリアから発売したことですよね。
今までスマートフォンを使いたかったけどAT&Tは嫌だなあというユーザ(料金設定が高い上に、エリアによってはつながりにくいなど、評判悪し)を取り込めたことは最大の要因の一つでしょう(私もその一人)。
※ただし、来年からは、iPhone複数キャリア解禁だそうです。http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/08/iphone-d981.html


ここで、もう一つ、忘れてならないのは、Androidマーケットの特性です。


Javaの開発者である先生と、なんでAndroidってそんなにのびているのかね?という話しをしたとき、「ぶっちゃけ、ユーザ視点からはベストなモバイルじゃない。開発者視点での人気が大きいわよ。Googleの戦略勝ち。」とのこと。
なにしろ、Apple Storeに出すには2ヶ月かかったアプリ、Andoroidでは審査もなしに数日でアップ可能だそうで。
開発者にしてみれば、一日も早くマーケットにあげたいので、こんなに嬉しい環境はないですよね。(ユーザからしてみると、バグだらけで、たまに腹立たしくもなりますが。)


事実、Javaの授業のクラスメートの大多数が、もともとはiPhoneのアプリ開発をしていたが、最近会社の方針でAndroid用の開発もすることになって、Javaを学ぶことにした、という人達でした。
特に、サンフランシスコでは、公共サービス系(駐車料金の支払いなど)をモバイルで済ませられるように、様々なモバイルアプリを提供しており、AppStoreにあげていたアプリが突然消された日には市民へのサービスレベルが低下し苦情が殺到するという切実な問題があります。今後のアプリ開発では、必ずAndroidとセットで開発していくことにした、と、サンフランシスコ市役所勤務の人が言っていました。


さて、おもしろい事に、クラスメートの彼らがどのモバイルを使っているかアンケートをとると、iPhoneが圧倒的に多く、次に会社から支給されたという理由で、Blackberry。
Androidは私のみ。

アンドロイドに変えたい?と聞いたところ、一様にみんな「興味はあるけど、ユーザ視点から言ったらまだまだ安定してないから、ノー」。
でも、開発用として、会社で契約したアンドロイド端末は複数持っているそうです。


前の記事でも紹介しましたが、Googleが主催するカンファレンスに行けば、機種が無料で配布されるなどAndroid機種はほぼただでばらまきモード。→10月12日の記事を参照:http://faius.blogspot.com/2010/10/save-date-for-google-io-2011.html
Androidマーケットの敷居は低くして、開発者は増殖中。
Android人気は、ユーザ視点からの人気というより、Googleによってしかけられた人気でもあると言えるでしょう。


去年とのあまりのモバイル市場、アプリ開発市場の変化に、Googleって、とにかく、戦略をしかけるのがうまいなあと。
ユーザの要望からサービスを生むんじゃなくて、市場をうまく作っちゃうんですよね。
時代の流れを作っちゃうんですよね。
それが、世の中の人の生活にとっていいことなのか、それはおかまいなしなのです。
(Androidにバグが多いことを根に持っている私です^^;)


去年の10月,大手調査会社のガートナーが「2012年にはGoogleのモバイルOSであるAndroidがiPhoneを逆転する」という予測を発表した時は、iPhone一人勝ちの様子を呈していたモバイル関連業界の人達は多いに驚いたそうですが、それも今やはるか昔。
翌月のGoogleの決算発表においては、CEOのEric Schmidt氏が「Androidへの普及は爆発的大普及の直前だ」と宣言しましたが、まさに水面下で着々と進めてきた戦略が、今年になって本当に爆発したという感じですね。


GoogleTVの投入(今のところ人気はまだいまいちですが)、アメリカ政府専用のGoogle Appsの発表、Androidモバイルはアメリカで首位獲得。
なんだかもう、スケールの大きい、世界征服のような気がしてきます。。
全世界で、人材を大量募集中という流れもうなずけますね。


次はそろそろ、GooglePCかしら?GoogleTVの流れを見ると、SONYと提携するのかどうなのか。
一時期、2010年後半にGoogleNetBook発売のウワサもありましたが、NetBook自体の人気がいまいちなので、どうなることやら。


ま、そんなわけで、こちらでカンファレンスに参加する場合には、「Google」が参加企業に名を連ねているものへの参加をおすすめします。オラクルが参加していると、まずGoogleは参加していませんが(著作権の裁判は長期化しそうですので)。

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